きょうの◯◯

やった事、考えた事。

誰かの楽しみは、別の誰かにとっての退屈

掃除と料理、それに貯金など。僕は家事全般が大好きだ。

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掃除に関して言うと、普段から隙あらば床を拭いたり埃を落としたりする。

やればやっただけの効果がすぐ見えるので、RPGでひたすらアイテム収集する感覚だ(実際は収集ではなく捨てているのだが)。

自分の手で整った部屋を見ると、生きてるなあという気持ちになる。

 

弟は歴史については大変詳しいが、自分の部屋の掃除を全くやらない。

本や大学の資料、ペットボトル、服、パソコン、CD、漫画などなど、全てがごった返した空間の中で暮らしている。

曰く、掃除する時間など無いそうだ。

寝る前や休日など十分タイミングはあるはずなのだが、それでも時間が無いそうだ。

弟にとって掃除は、「面倒だけどやらなくてはならない事」なのである。

 

僕は海外のアパートの画像を見たり美容院やホテルに行ったりすると、こういう内装を目指したいなと思うものに出会うことがある。インテリアを買う際も、そこで見たイメージに近づけるかどうかを判断基準の一つにしている。

部屋を自分のイメージに近づけて行く作業は楽しい。

元々掃除が好きだったわけではなく、子供の頃絵を描いたりプラモデルを作るのが好きだったのが、大人になった今こういう形に発展したのだと思う。

自分しか得しないし、それによってお金が稼げるわけでもない(節約にはなるか)ので、それをやって何になるの?と聞かれても、何にもなりません、と答えるだろう。

まぁ趣味なんてそんなものだと思う。

 

弟は部屋にはあまり関心がない一方、子供の頃から大の歴史好きで、現在は大学院で歴史の研究をしている。

時々資料などを見せてもらうが、僕はその分野に対する基礎知識が無いので説明を受けなければ全く理解できない。

説明を受けても、ある時代の地方における経済システムについてだったりして、今ひとつ興味が持てなかった。

僕が「これを明日から勉強して下さい」と言われても、「いや私はちょっと…」という反応になってしまうと思う。

ただ本人にとっては凄く面白いようだ。

度々資料調査や発掘で家を空けるし、普段も関連する本を読み続けている。

好きな研究に夢中になっているのが毎日伝わってくる。

きっと、僕にとっての家事が、弟にとっての歴史研究なのだろう。

 

大切なのは、楽しさの押し付けをしてしまわない事だ。

 

スポーツやイベントのような同じ楽しさを共有するという楽しみ方もあるし、それはそれで素晴らしい事だと思うけれど、今回言いたいのはもっと個人的な楽しみについて。

弟は僕に歴史の楽しさを熱弁してきた事は一度もないし、僕も弟に掃除しろとはなるべく言わないようにしている。だから僕たちは仲違いする事もなく暮らしていけるのだろう。

 

誰かの楽しみは、別の誰かにとっての退屈なのだ。